西アフリカのガーナに居住するアダン(エウェ)の人々が儀式に用いた木像です。足の一部が失われており、表面にはひび割れや欠けが見られます。長期間の儀式使用や時間の経過を思わせる古くひなびた痕跡や質感があります。 ガーナ南東部に暮らすアダン(アダンベAdangbe、ダンメDangmeとも呼ばれる)のコミュニティにより生み出された木像です。祠や集落、特別な儀礼用の建物に置かれ、生者と目に見えない世界とをつなぐ媒介=仲介者として、超自然(守護の力や祖先の霊)の存在を宿す「器」としての役割を果たします。儀式の際に献酒や供物、霊的な力(精霊?)と結びつく物質(薬草?)を塗布するなどの聖なる儀式を経て「活性化」するといわれています。活性化した像は、占いや治癒、身を守るために用いられ、表面には儀式のたびに供えられた素材の痕跡が重なっていきます。独特の風合い(パティナ)は偶然に生まれるものではなく、長い時間をかけて超自然の存在と関わってきたことを表すもののようです。こうした木像のサイズやクオリティはさまざまですが、その多くは細長い胴体、素朴な顔立ち、儀式での使用を目的とした「間」だらけのミニマルな佇まいです。 アダンの彫刻技法は職人による手作りの専門性を維持して受け継がれてきました。近隣のエウェ(Ewe)やガ(Ga)の人々の像と共通する土着的なオリジナルのスタイルを保っています。彼らは木材の性質を理解し過度な装飾を避けつつ、儀式の力を受け入れられる形を生み出すことに専念するようです。材料には繰り返し触れられ供物が重ねられることに耐えることのできる木材(きめの細かい木材)が選ばれます。完成直後の像は無表情に見えることもありますが、その「間」や「余白」こそが重要だと考えられているようです。あの世に片足を投じてきたためか、あの世の存在を何度も受け入れてきたためか、ミニマルな見た目とは相反する鬱蒼とした異質感をまとっています。専用のスタンド(固定/左足)が付属します。 <参考文献>Art and Ritual in Southeast Ghana - M. ColeReligion and Medicine of the Ga and Adangbe - M. J. FieldArchaeologies of Indigenous Ritual Practice in Ghana E. K. AgorsahStudies in the Arts of the Gold Coast - R. S. Rattray ●原産国ガーナ Ghana ●人々アダン、エウェ Adan, Ewe●本体のおおよそのサイズh41.0 cm × w13.0 cm × 7.0cmスタンドを含めた高さ 45.0cm ●重さ1255g(スタンド含む) ●素材木 ●年代- ●来歴Ex. in situEx. gallery collection(de) ●スタンドの有無有 - スタンド付属(左足固定) ●商品数1点 【重要】*こちらのお品には写真掲載のスタンドが付属します*儀式使用と経年による欠損・浸食・ヒビ・ワレ・スレ・汚れ等のダメージがございます