✦ Verified product
“GUCCI“ 2016-2019 Tiger head continental wallet
JPY 36,800.00
MOOD
Verified independent store
→
1921年の創設以来、旅装具に端を発する実用性と、時代ごとに更新される装飾性とを重ね合わせながら、常にラグジュアリーの輪郭を塗り替えてきたGUCCIより、ミケーレ期の精神性を色濃く映す象徴的な逸品をご紹介致します。 黒のシボ革をベースに、内装へ鮮やかな赤を大胆に差し込むことで、静けさと高揚感の両方を一つの構造へ収めているこちらの逸品。 まず正面で視線を捉える
のは、中央にあしらわれたタイガーヘッドのメタル意匠で、単なる装飾として置かれているのではなく、その直下に配された L’AVEUGLE PAR AMOUR のゴールド箔押しと呼応することで、このウォレット全体に物語性を与えている点が非常に印象的ですね。猛々しい虎の表情と、盲目的な愛を意味するフランス語のフレーズという、一見すると相反する要素を一つの面へまとめることで、アレッサンドロ・ミケーレ期のGUCCIが打ち出したロマンティシズムと力強さの共存が、非常に分かりやすく表現されていると言えます。 本体のレザーは深いシボを持つドッラ系のカーフで、表面に細かな凹凸がしっかりと立っている為、フラットな革には出しにくい陰影が生まれ、黒でありながら単調に見えません。加えて、この質感は日常使いの中で小傷が目立ちにくい実用面にも繋がっており、視覚的な豊かさと扱いやすさを両立しているところに、ラグジュアリーブランドらしい配慮が感じられますね。 外装の上辺はまっすぐ閉じず、緩やかな波を描くようなカッティングで赤の内装をわずかに覗かせる設計になっている為、閉じた状態でもこの個体のバイカラーがきちんと印象に残ります。こうした見せ方によって、財布でありながらアクセサリーのような高揚感が生まれており、黒一色のストイックさだけでは終わらない華やぎが丁寧に加えられています。 内装へ目を向けると、鮮烈な赤のレザーが全面に用いられており、カードスロットや札入れ、ファスナーポケットまでが統一されたトーンで整理されている為、収納力のあるコンチネンタルウォレットでありながら内部の印象が散らず、非常に美しく整っています。細く並ぶカード段のリズムも端正で、単に数を入れられるというだけではなく、開いた時に構造そのものがデザインとして成立しているところが魅力ですね。ファスナーにはアンティーク仕上げのメタルが採用され、赤いレザータブが添えられていることで、開閉時の所作にまで一貫した世界観が保たれています。 また、内装に確認できる GUCCI made in italy 453196 525040 の打刻や、GUCCIの入るスナップ金具も、この個体の完成度を支える重要な要素で、ブランドの記号が表層だけに留まらず、見えない部分にも繰り返し丁寧に配置されていることから、プロダクトとしての密度の高さがよく伝わってきます。 年代について触れると、2016年から2019年頃の個体として受け取ることに十分な信ぴょう性があり、その理由として、まず L’AVEUGLE PAR AMOUR というミケーレ期を代表するスローガンとタイガーヘッド意匠が確認できることに加え、内装の 453196 という型番体系や、2010年代後半のGUCCIで広く用いられた打刻形式と整合している点が挙げられます。つまり、装飾モチーフだけで判断するのではなく、スローガン、ハードウェア、内装打刻の三点が揃っている為、この年代像に無理がないと言えますね。 このウォレットにしかない付加価値は、ミケーレ期のGUCCIを象徴する意匠が、ただ過剰に盛り込まれているのではなく、財布という日常的な道具の中へ非常にバランス良く落とし込まれているところにあります。外装は黒で引き締め、内装には赤を潜ませ、そこへ虎とフランス語のフレーズを加えることで、日常で使いやすい実用品でありながら、手に取るたび感情を動かす強さを持っています。現行のミニマルな流れとは異なる、装飾を恐れず意味ごと纏うGUCCIの魅力が凝縮されている点は、今あらためて見ると非常に価値がありますね。 是非この機会に。